何らかの理由で、増ちょう剤の異なるグリースへ変更する場合に注意すべき点は?

異種グリースの混合は避けるべき?

 増ちょう剤(種類やブランドによって異なる化学物質)の異なるグリースを混合することは一般的にはお勧めしません。異なるグリースの基油成分や増ちょう剤が相互に反応する可能性があり、潤滑効果が低下したり、グリースの性能が損なわれたりする可能性があります。

異種グリースの混合には、以下のような問題が生じる可能性があります。

◾️「不均一な性能」

 異なる種類のグリースには異なる成分や添加剤が含まれています。それらの成分が混ざることで、均一な性能を得られず、予測できない特性が生じる可能性があります。

◾️「化学的反応」

 異なるグリースの成分同士が化学的な反応を起こすことがあります。これによって、不溶解物や有害な副産物が生成され、グリースの性能が低下する可能性があります。

◾️「流動性の低下」

 異種のグリースが混ざると、流動性が低下して堅い塊ができることがあります。これによって機械部品の運転が妨げられるか、グリースが正常に潤滑しない可能性があります。

◾️「特性の変化」

 異なるグリース同士が混ざると、潤滑特性や極圧特性が変化する可能性があります。これによって、機械部品同士の接触や磨耗が増加し、潤滑性能が低下する可能性があります。

 総じて言えば、異なる種類のグリースを混合することは、予測できないリスクを伴うためおすすめしません。もし異なる種類のグリースを使用する必要がある場合、事前に製造元の指示や専門家のアドバイスに従うことが重要です。最も安全な方法は、既存のグリースを完全に除去してから新しいグリースを適切に選択し、適用することです。

参考資料:増ちょう剤の異なるグリース混合の可否

増ちょう剤リチウム石けんウレアカルシウム石けんアルミニウム石けん
リチウム石けん✖️
ウレア
カルシウム石けん
アルミニウム石けん✖️

◯:一般に両方の性質に応じた変化をする

△:かけ離れた変化をすることがある

✖️:著しくかけ離れた変化をする

当社産業用潤滑(グリース)

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