機械内部で進行する異常摩耗は、計画的な潤滑油の分析で早期発見することも可能です。

 お勧めする潤滑油分析は下記となります。

・金属元素分析(S法)

 潤滑油に含まれる17元素(Fe,Pb,Cu,Cr,Al,Ni,Ag,Sn,Si,B,Na,P,Zn,Ca,Ba,Mg,Mo)の分析が可能です。

 検出された元素から機械可動部の摩耗を考察します。

 例えばギヤオイルから多くのFeが検出された場合には、減速機歯面の異常摩耗、Cuの場合には軸受けの摩耗などが考えられるので、機械可動部の早期確認をお勧めいたします。

・水分

 潤滑油に水分がどの程度混じっているかを分析します。潤滑油に水分が混じっていると潤滑不良による異常摩耗、スラッジの発生、潤滑油寿命の低下、潤滑油流路の錆の発生などトラブルを引き起こす原因となります。

 また突発的に発生する潤滑不良による機械停止を回避するのに、弊社が販売している極圧添加剤「プロテクXL-17」「エコルーブXL-27」を使用いただくことも有効です。

 時々ですが弊社が販売している極圧添加剤を使用いただいているユーザー様より、弊社が販売している極圧添加剤が効いているのか確認したいのですがどのような方法がありますか?と質問があります。

 その場合には下記分析をお勧めいたします。

・硫黄分

 潤滑油中の硫黄の量を分析します。潤滑油に「エコルーブXL-27」を添加し未使用の状状態で硫黄分を分析します。

 1〜2年程度使用した後に再度硫黄分を分析し、減少していな いようであれば極圧性能を維持しており、問題がないことになります。

・塩素分

 潤滑油中の塩素の量を分析します。潤滑油に「プロテクXL-17」を添加し未使用の状態で塩素分を分析します。

 1〜2年程度使用した後に再度塩素分を分析し、減少していないようであれば極圧性能を維持しており、問題がないことになります。